栃木の木について
栃木の豊富な森林資源が育んだ、選りすぐりの檜
江戸時代から船を使った運送のための河川の改修が進み、
良質な木材が出荷されるなど、古来より良質な木材の産地として知られてきた渡良瀬川流域。
広大な山々には良質な檜が眠っています。
栃木の人工林と天然材
栃木の森林率をご存知ですか?


全国でも有数の緑に恵まれた栃木の森林
栃木県の森林面積は24万9千ha。県土面積の約55%を占め、私たちの暮らしや環境を守る上で大切な役割を果たしています。
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人工林
人が苗木を植えて育てている森林を人工林といいます。主に、木材を生産することを目的としてつくられた森林です。人工林は、杉や檜など、同じ種類の木を一斉に植えることが多いので、遠くから見ると、木がそろってまとまった様子をしています。
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天然林
まわりの木から落ちた種や、風や動物に運ばれてきた種が芽を出し、そのまま自然に育った森林を天然林といいます。天然林は、人間がつくった人工林とはちがい、いろいろな種類や年齢の木が混ざっているので、遠くから見た様子もさまざまです。
栃木の恵みを未来へ
この恵みを将来にわたって受け継いでいくために、森の循環利用が重要となります。
当組合では、「まもる」「つかう」「つなぐ」の3つのポイントを幹とした活動を通して、山林の健康を守りながら、木材の地産地消・地産都消を推進し、地域を活性化させて渡良瀬の恵みを未来の子供たちへつないでいく「渡良瀬川流域構想」を推進しています。

栃木の4つの林業地と
渡良瀬川流域
4つの林山地を持つ森の県

栃木県は八溝、高原、日光、南部渡良瀬流域の4つの林山地を持つ森の県。寒冷ではありますが、降雪が少ないため雪折れが少なく、密な木が育ちます。特に栃木の檜は、栃木の山林の内の3分の1を占め、杉と共に主要な木です。
栃木の檜の家は、その豊富な資源の中から、選りすぐりの檜を採用しました。

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日光林業地
鹿沼市及び日光市、西方町の2市1町からなり、面積は約6万4千ヘクタール(県土面積の10分の1)で、栃木県最大の林業地です。古くから人工造林が行われ、樹齢300年以上の木もあります。江戸時代に、日光東照宮の建設のために多くの木材が使われたり、川を利用して江戸に運び、江戸市民の建築用材として使うことができたことなどの理由から、林業が盛んになったといわれています。
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八溝林業地
大田原市及び那須烏山市、那須町、那珂川町の2市2町からなり、面積は3万2千ヘクタールで、日光と並んで栃木県を代表する林業地です。
日光より規模は小さいですが、歴史は古く、江戸時代から人工造林が行われてきました。 -
高原林業地
矢板市を中心に那須塩原市、塩谷町の2市1町からなり、面積は1万8千ヘクタールです。日光や八溝に比べると規模の小さい林業地です。歴史が浅いため、若い木が多いことが特徴です。
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県南林業地
足利市、佐野市、岩舟町の2市1町からなり、面積は3万3千ヘクタールです。南部の林業の歴史は浅いのですが、東部の旧田沼町、旧葛生町は古くから木材の生産が行われており、この地域の木材は、「みかも材」と呼ばれています。
「渡良瀬流域材」について
渡良瀬流域材(わたらせの木)
- ①渡良瀬川流域の地の恵みから産み出されるモノ(製品)やコト(文化)の循環
- ②地域の暮らしの中で活かされることで、 流域経済を潤す
- ③次世代への継承で、 豊かさへ繋げていく
この3つの特徴を持つ木材を、渡良瀬流域材=わたらせの木と名付けました。


栃木の木が
優れている理由
栃木の環境と技術が育む
高品質な木質
栃木県は県土の半分以上が森林におおわれ、木材製造が盛ん。
特に、県・市町・業界が連携し、木の含水率を下げることで変形や収縮を防ぐ「乾燥材」の製材に注力しています。その生産量は全国トップクラスとなり、伐採量に占める割合は全国1位です。
これは素材としてのバランスが非常によく、乾燥させても変形しにくい「とちぎ材」だからこそできること。
経年変化が少なく、強度が高い「乾燥材」は
高品質な建築材として支持されています。

曲がり・真のズレがなく
木目が密な良質の木材

渡良瀬川流域で育った檜は、曲がりや真のズレが少なく、また木目が密であり国産材の中でも良質と言われており、高い品質が求められる建築用材として重宝されています。
しっかりと手入れされた森で真っ直ぐに育った樹木と、歴史と先端技術を融合させた高度な加工技術は顧客である商社やホームセンター、県外の製材業者も認めるところです。
その品質を支えるのは、恵まれた気候条件。栃木県は木の生育を阻害する降雪が少なく一年を通じて気温・降雨のバランスが良好です。
さらに風水害や虫害が少なく、土壌も優れており、良質な樹木が育つ条件が揃っています。

日本の家は日本の木で
栃木の家は栃木の木で
元来、「家」というものは、その土地の素材でつくることが良しとされておりました。地元で育った地元の素材は地域特有の自然環境下でも耐え抜く強度と体制を兼ね備えているのです。
現代では海外材の使用も主流となってきてはいます。しかし、当組合では地元産の良質な檜を使います。そうすることで栃木の風土に合った上質で頑丈な家が建つのです。